あなたの異常本はなんですか?

↓これ、なんだと思います?

「円形藻の炭酸カルシウムのコッコスフェア」だそうです。

Facebookに書いた「美しいプランクトンの世界」の1ページ。

なんだかよくわからないけど肌の粟立つ美しさ。こんなブローチがあったらいいのに。

 

こないだのFacebookに、BRUTUSの「危険な読書」のことを書きました。

人間、危険とかダメとか異常とか特殊とかエログロ悪趣味あらいやだこんな品性下劣な…!(でも指の隙間からちらちら見る)、などと言われるものって引き寄せられがちです。

「絶対に見てはなりませぬ」と言われると、つい覗いちゃう鶴の恩返しみたいに。 

 

滝本さんと荒俣さんの対談のタイトルは、【10代で読んでおきたい異常本】。異常本!響きがいい!

そこで、わたしの10代で読んだ異常本とは?と、黙考しましたが、思い出せなかったです。

しいて挙げれば、高校生の頃に熟読していた雑誌「GON!」でしょう。

あやしげな世界の住人達の詳細なレポートを読んでいるような、秘密を覗いているような、あの感覚。

ぎっしりみっちり詰まった極小の文字で構成された記事。

よくもまあ、そんなことをそんなところまで…と思うような細かな検証(対象はくだらないものが多かった)。

高校生でギリギリ咀嚼可能な内容だったことも、好きだった一因だと思います。

 

書きながら気づきましたが、GON!で「タブー視される世界を取材したもの」が好きになったんだろうなぁ。

だから、シリアルキラー本や怪談やルポルタージュなどを好むようになったのでしょう。

類する本で、ごく最近だとこの2冊。

 

「快楽商売/下川耿史」

様々な性にまつわる人々へのインタビューをまとめたもの。

ひとりひとりの言葉や間合いが丁寧に再現されていて、それが生々しさを格段に上げています。

 

「種村季弘の眼 迷宮の美術家たち」

2014年にあった、同タイトルの展覧会図録。

今後深く知りたい作家がいっぱい!

フリードリヒ・シュレーダー=ゾンネンシュターンとの対面劇を書いた「ゾンネンシュターン探訪記」を読んでみたいです。


正月をふりかえって

つい「寒い」と口を突いて出るこの頃ですね。

外から帰ると、キャットポケット(かごの中に2つの勾玉みたいに丸くなってる猫と猫の間のこと)に手を入れて、あたたかさを得ています。ひきかえに、猫からのひんやりした視線をもらって…

 

さて、年明けあたりのことを書いてみたいと思います。

いつもは特になんてこともなく「あ、新年ね、おめっとさん」くらいの感じだった私ですが、2017年の元旦は違いました!

 

まず、初日の出を見に行こう、と自発的に初めて思い、城山展望台まで登りました。

当然ながら黒山の人だかり。ご来光を拝むというより、人様のスマホおよびデジカメを拝むような光景にびっくり。

なんせ初日の出を見たのって小学生以来だもので…

ついでに時代の流れも感じた元旦でした。

 

あと、若水汲みにも行きました。

これも考えたこともなかったけど、記憶倉庫の奥底に「若水」という言葉があったんでしょうね。

キャッツにもたっぷりと飲んでいただきました。

余談ですが、白猫の水飲み時の音がすごい。ビールのCMみたいに「ゴッ、ゴキュ、ゴッ、ゴッ…」と男前な音で飲むんですよー。

 

すごろくだってしました!

実家に行った時に、妹一家と一緒に。

ちょっと前に燦燦舎さんがイベントに出ているのを発見して買い求めた、「ぐるっと一周!九州開運すごろく」です。

 

 

このあたりがおそろしいスポット。

「ひょっとこの顔真似をする」

「得意な踊りをひとつ踊る」

という、大人にはだいぶハードルの高い指令があるのです。

 

おほほ、いつもと一味ちがうわたしはやりましたよ!けっして他では見せることができない感じでね!

そのあとは書き初めなんぞもしました。

いい四字熟語がないかしらんと探して、おっ、これはフィット感ありと思った「奔放不羈(ほんぽうふき)」にしました。

えーと、なんだったっけ、「物事にとらわれず自由に在ること」みたいな意味だったかと。

 

とまあ、このような年明けを過ごしました。

最近になって、「そういえば、何故今までと違う正月を過ごしたんだろう?」と思い答えを探しましたが、明快な答えは見つかりませんでした。

が、「いつもだらりと過ぎていく…いかんいかん、ちゃんとしなきゃ!よし、初日の出くらい拝まねば!」みたいな”ねばならない”発想からの行動ではない、というところがポイントかな?と思いました。

ごく自然に「初日の出が見たい」というのが浮かんできたんですよねー。

 

どうやら自分の気持ちにも斜に構えてるところがあるようです。(最近気づいた)

この数年でしょうか、その”斜”がちょーっとだけ角度まっすぐ気味になろうとしてる感覚があります。

その途上だから、フイッと様々なことが浮かんできたんだろうな。という暫定結論に。

 

とまれ、まだまだ定まりそうもない泡沫です。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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ひょっとこつながりで…おかめとひょっとこの土鈴。

(そうか、これくらいぐいっと顔を曲げればよかったのね!)

なーんて素敵なたたずまい。

今月の千石天神縁起市に持っていきます。(1/28,29)


冷え取りくつしたのあったかさを再認識した縁起市

昨日までの暑いくらいな日中はどこへ行ったのか?気温急降下な本日。

縁起市はアーケードの中とはいえ、風は吹くわけで、「冷え取り靴下の実力を試すときだ!」「足元がいかつくてバランスが歪だけど、それより寒さがいやだ!」と結論し、4枚重ね履きで向かいました。

 

※冷え取り靴下をご存じない方のために、体験談による解説

手足が冷えて冷えて、ストーブであったかい部屋にいても体の芯がつめたいと感じるハイレベルな冷え症のわたし。

靴下を「絹→ウール→絹→ウール…」と重ねてはくという”冷え取り健康法”なるものを知り、はくだけなら楽だわ〜と始めてみたところ、じーわじわと体の芯にあったツンドラ地帯がゆるんでいくようなあたたかさを感じるように。

なぜなのかはよく分からないけど、改善したならそれでよし。

 

みたいな感じの靴下です。

で、それをはいて縁起市へと臨んだ結果、まったく寒くないとは言わないけど、感覚がなくなるほどの冷たさは感じませんでした。

ほっほーう。これはやはり、なかなかに良いものなんだな。

ま、冷え性が改善されたわけじゃあないので、ずっとその靴下はかなかったら元に戻るんでしょうけど。

でも体感としては、すこし体温上がった気がします。0.2度くらい。

眠るときに足が冷えて寝付けないってことがなくなりました。絹靴下を1枚はいて寝ても、あつくて脱いでるくらい。

 

わたしの冷え話は脇に置いといて、今日の縁起市もたくさんの方にお越しいただきました。ありがたいことです。

手指および肩が痛くなるほど磨いた棚板をあっさりと忘れて行き、本を並べながら自分にがっかり…なんてこともありましたが、そういうのはよくあることなので記憶から抹消。

明日も縁起市でお待ちしてまーす!

 

差し入れいただいた塩豆大福と大口食養村の薪火寒茶。心をぬくめるための「ギュスターヴくん/ヒグチユウコ」。

リアルギュスターヴくんは、獰猛狂暴な人食いナイルワニですが、この絵本では蝶ネクタイをしめたちょっと気弱なワニなのです。


熊本市会に行きました!

夕方から、縁起市用の棚板にブライワックスを塗ってました。

ひと晩乾かししみこませ、明日ウエスでぎゅいぎゅい磨いていきます。

 

イベントで使いやすいように、分解式にしました。

発泡スチロールのブロックに、棚板。強度がやや不安ですが、意外と丈夫だと信じて。

イベント中に崩れるのだけは避けたいものです。半泣きになるかも…

 

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20日はつばめ文庫さんと、熊本の古書市会に行ってきました。

会場は当然ながら本だらけで、それだけでかーなりウキウキします。

さらに、はじめて出品するということもあり、それも合わせてウキドキが止まらない!

 

2つは落札できましたが、まだまだ落札金額の相場がよくわかっていません。

入札額が低すぎたり、判断が甘かったりとかで、ほとんど失敗。

そんななかで、自分が読みたい、目がとまった、そんな本がいくつか落札できました。

縁起市にも持っていきますよー

 

 

よその地を訪れたら、明朝の楽しみにコーヒー豆とパンをおみやげに帰ります。

買ったのは、「And Coffee Roasters」と「滝川パン」。

試飲して、ブルーベリーの香りに心地よい酸味のイルガチェフ・アリチャに。

パンは黒糖の入ったバゲットだったかな。

次の日の朝は、このパンとコーヒーで熊本のことを振り返りつつ味わいました。

 

この「きな粉バター」が大好物なのです。ひとりで半分以上食べてます。

もしかしたら、夢遊病的に、油なめ的に、真夜中にべーろべろと食べているんじゃないか?と思うほど減りが早い…

これがまた、バゲットと合うからこまーる!!

 

 


気づき、告知、読書遍歴

「男子三日会わざれば刮目して見よ」という言葉がありますが、冬の木々も三日見ないとずいぶんと様変わりしています。

道路の両脇の銀杏の木が、片方はすべて落葉。片方はふさふさと黄金色。なんでだろう?と思ったら、どうやら日照時間でこんなに違うようです。

ふさふさの銀杏の木は夕方もずっと日があたっていますが、落葉してる方は早々に日陰に入っていました。なーるほど。

 

そして、「歩くときに前方および上方を見ることが増えたな」と気づきました。

以前なら木々の変化なんてほとんど気づかなかったです。

なぜなら、つま先の1m先くらいに視線を向けて歩いていたから。ほぼうつむいて歩いていて、安全保持のため、たまに前方確認…といった感じで。

世をはかなんでいるのか地面が好きでたまらない好事家なのか、はたまたただの自意識過剰傾向か。

ともかく、「抜き差しならぬ問題を抱えているのでは?」と、そんなわたしを見かけた方に余計な心配をいだかせるのも申し訳ないし、歩きスマホ人口の増加でぶつかることが増えた(ともに前方を見てないから)ということもあって、「よし、前を見て歩こう!」と決意したのが数年前。

で、やっと自分で実感できるくらいになりました。(やった!人並みだ!)

人間も日々の積み重ねでいかような結果にもなるもんだな、と銀杏を見て思った黄昏時でした。

 

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やや人並みさが増した泡沫が、今年最後のイベントに出ますよー。

 

◆◆◆千石天神縁起市◆◆◆
12/23(金)〜25(日)
10:00〜17:00
ぴらもーるアーケード内(くろいわラーメンの前あたり)

 

いろいろなジャンルの古本と、ちょっとだけ古道具も並びます。

よき1年の締めくくりは、よき本と共に!

 

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これまでのイベントでも、相変わらず合間に本を読んでおりました。

何を読んだかというと、この2冊。

 

●業火/佐川一政

わたしのバイブル「電気菩薩/根本敬」の巻末に佐川さんのことが書いてあって、彼が大河小説「佐川家の一族」をのちに書くというようなことが書いてあり、それは読みたいものだなと思っていました。

その大河小説が発刊されたのは知っていたものの、なんとなく波が来ず、10年経過。

そして今、なんとなくきた波に乗っかり、業火の海をサーフィンしたり素潜りしたりしました。

 

人間って…と考えてしまいました。

著者自身についてもですが、家族(特に母親)についても。

欲求に抗えないどうしようもない愚かさ、一方で底なし沼のような優しさを見せ、家族の柵を手離すことができない。

根本さんが書いていた、『佐川さんは総てをひっくるめて一族の「業」を最後の最後で肯定してほしい』が本書で叶っていたのだろうか?わたしにはまだ読み取れなかったです。次に読むときにわかるかな。

 

この界隈のことをまったく知らなくて読んだ方の感想を聞きたいです。

 

●セメント怪談稼業/松村進吉

好きな実話怪談作家の五指にはいる松村氏の、あたらしい作風。

 

2009年刊の「しおづけ手帖」に、弟氏との会話が軽妙に書いてある箇所があって、なぜかそこがふかく印象に残りました。

けど、それ以降そのような軽妙さは見当たらず、それ以外の筆致も大好きなんですが、「あぁ、あの感じをまた読みたいなー」と思っていました。

 

ある日「怪談専門誌 幽」に掲載された1話を読んで、「これこれ!この感じが好きなのよー!」と、心中でワルツを踊って快哉を叫ぶわたしとわたしのドッペルゲンガ―。

で、買いました。干し野菜のようにうまみの濃い作品に、たいへん満足いたしました。

猫にまつわる話(といっても怪談じゃなくて松村氏の飼い猫の話)に胸が詰まり、イベント中なのに泣きそうに…

この先にどうひろがっていくのか、次作への期待も高まります。


明日から石蔵古本市です!

石蔵古本市。9日だけは13:00~です。お間違えなきよう。

 

【秘密の本占い 1回¥150】

見えないものは見たくなる―

「わたしの好奇心がさざ波立つ、秘密のベールに包まれたその中身はなに?」

1冊の本が、あなたの目に映ることを静かに待っています。

 

 

という企画をご用意しました。

引いたカードと同じ数字の包みをお持ち帰りください。

本に関する名言が一文ついています。

占いというかなんというか…ですが、本に絡めたお遊び企画、どうぞ試してみてください。

 

余談。

さっき、その名言一文を書いていて、最後に泡沫の「泡」印を押すためにインクパッドを出してました。

シュザザーーーッと軽やかジャンプでとびのってきた黒猫の着地点に、インクパッドが…

あやうく肉球印が押されるところでした。


日々を読書でちょうちょ結び:3

●告白しよう。

わたしは洋服を着た犬のことを素直にかわいいと思えなかった。

自己顕示(飼い主の)を着せられているように映ったからだ。きっと犬は着たくもなかろうに…と。

ところが!そうではない場合もあることを知った!

 

『ヒエヒエ服というのは、私たち犬やポチにはわからな特殊な物質が繊維に練り込んであるため、体表の温度が常に二十五度に保たれるという特殊な着物です。(中略)そんなときこのヒエヒエ服を着ていると、随分と楽なんでございますね。私たちがこのヒエヒエ服を着て歩いていると、すれ違いざま、さも呆れたという口調で、「この暑いのに犬に服を着せている。なんて可哀想なことをするのざましょう」と、聞こえよがしに言う人がありますが、すみません。てなわけで、ぜんぜん大丈夫でございます。というか着ていないと逆に日光で皮膚が灼けちまいます。』

(スピンクの壺/町田康より抜粋)

 

そうだったのか…スピンク(笑い顔のスタンダードプードル)よ、ありがとう。教えてもらったよ。

プードルは犬だ。しかし、すべての犬がプードルではない。

洋服着用動物にも、さまざまな理由があるのだ。(スピンクの壺/町田康

 

●アールブリュット、アウトサイダーアートと呼ばれるものが好きだ。

先日、市立美術館へ「こころで描く絵画展」を見にいってきた。

数点強く引きつけられる作品に出合う。

なぜ彼らの作品はこうも力強く、魅力的なんだろう。

家に帰り、ジャンヌ・ダルクの生まれ変わりと称していたフランス人、ジャンヌ・トリピエの「4番目の邪悪かつ崇高なクリシェ!死を招く疫病」の神秘的な紫色を見て、さらにその思いが深まる。(アウトサイダー・アートの世界/はたよしこ編著

あと、人物画を見ると「視線が合わないなー」と思う。

2/14〜19『クロマニンゲン展』という展示があり、選りすぐりの天才や原石の作品が並ぶそう。これにも刺激を受けに行こう。

 

●鎌鼬美術館が開館した。

土方巽の写真集を買う。(鎌鼬 田代の土方巽/鎌鼬美術館徧

写真の中の土方さんは妖怪みたいだ。

村人の担ぐ輿に乗る姿、やぶれ障子の家に座る姿、赤ん坊を抱いて田の中を走る姿。強烈な存在感なのに、何百年もそこに住んでいるような自然との馴染み方がそう見えるのか。

妖怪というか、山の神とかそういう自然神にも見える。あ、だから鎌鼬ってタイトルがしっくりくるのか。

 

 

別のオーラをまとったダンサーも見たくなり、ニジンスキーの写真集を手に取る。(ICON/芳賀直子

1度でいいから、彼の動く姿を見てみたかった。

山岸先生の描いた絵のもとになったであろう写真も載っている。(牧神の午後/山岸

美しいとしか言いようがない。あぁ、こころが澄んでいく。

そういえば、DVDのワゴンセール1本¥500で、モーリス・ベジャールがあり「やった!ついてる!」と購入。

開けたら、トリュフォーの「ピアニストを撃て」が出てきて「えーっ?!」ってことがあったなー。苦い記憶。


日々を読書でちょうちょ結び:2

きのうに引き続いて。

 

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細い線の絵が見たくなり、赤白つるばみを読む。(赤白つるばみ/楠本まき

共感覚を持った人が出てくる漫画。それがメインじゃないけど。

実際にどう見えるのか、とても知りたい。ヴァーチャルリアリティが進歩して、箱型眼鏡式みたいになってるのもあるらしい。(文系の壁/養老孟司)それで体感したいんだけどなぁ。どこでできるんだろ。
 

ストレス解消にあみものをするってシーンが出てきて、がむしゃらにガーター編みをしたくなる。長く長く、ただただ長く。

あみものをはじめたら、赤白つるばみは入り口の本だ。

 

また別日。

わたしがごく控えめに言って、少々ねじけた人間だということは自他ともに周知のこと。

ちょっと前からよく見かけるヒグチユウコさんの猫のイラスト。

「ぬぅう…っ!こ、こりゃー、とんでもなぐめんこいものだわいなもし!」

諸国方言でインナーヴォイスが叫んだけど、流行にのっかるみたいでついねじけが顔をだし、表向きは所望せず。

だけどだけど、もー無理。ある日絵本を買った。(せかいいちのねこ/ヒグチユウコ

案の定、滂沱。リアル猫をかいなに、滂沱。

ねじけはいかんにゃー。「拘らないということに、拘っています」のようなことを森博嗣も書いていた。(つぼやきのテリーヌ/森博嗣

出典がつぼやきかつぼねかつぶやきかわからないけど…ってとこが拘りなのか?いや、正確さは大事か。

 

↓かいなの黒猫。

 

また別日。

ある朝、本の整理をしていた。大型本が20冊ほど。

その中の1冊を見てたら、どこかで目にしたことのある話。(日本絵巻大成4:信貴山縁起

「長者の家の蔵が空を飛んで、信貴山頂につく―」

何で見たかわからないけど、民俗学とか怪談とか調べていた本のどれかだと思う。

かすかに知ってるだけで親近感がわいて、絵巻の文章を読みたくなった。

がしかし、くずし字はほとんどわからないので、古書目利き市でほかの古本屋さんに尋ねて1冊すすめてもらった。(字類/高田竹山監修

それはもう、未知。360度地平線の未知の荒野。

これが「まったく新しい世界に挑戦する」ってことか!(思考の整理学/外山滋比古

五體字類をただながめたり、「どうしてこう書くの?わからないけど、模倣だ!」と書いたりして、心はきゅうりに驚く猫のように弾む。

小学校の国語の時間、椅子をぎっこぎっこと揺らしながら夢中で読みふけった国語辞典、あの高揚がよみがえる。

ひとつの言葉に2つの意味があることを初めて知った時の、おどろきと理解できなさ。

 

とはいえ、いつも新しい世界だと疲れるから「 既知のことを再認する 」をはさみつつ、この新鮮なおどろきを味わっていきたい。

 

怱々頓首(←知ったばかりで使ってみたかった)


日々を読書でちょうちょ結び

12/9から4日間ある「石蔵古本市」に参加します。

助走つけて走り飛びする勢いで、加世田の丁子屋石蔵まで行ってきます。

 

「石蔵古本市—万世*丁子屋石蔵」
12/9(金)〜12/12(月)

10:00-17:00(初日13:00〜、最終日〜15:00)
場所 :南さつま市加世田万世 丁子屋石蔵
参加古書店: あづさ書店 西駅店、泡沫(うたかた)、古書リゼット(レトロフト内)、特価書店、つばめ文庫
協力:南さつま市立図書館 (12月11日(日)11:00より、会場にて除籍本の無料配布を開催) 
主催:南薩の田舎暮らし

 

 

////////////////////////////////////////////

 

主催者の「南薩の田舎暮らし」さんのブログに、このイベント開催の思いがしたためてありました。ちょっと抜粋します。

 

“私はそう思っている。だから、古本市の企画に意味があるんじゃないかと考えた。こんなの、本好きの酔狂な道楽なのかもしれない。でも、来てくれた人がたった一人でも、「入り口の本」と出会ったら、すごいことだと思う。その人の人生が変わってしまうかもしれないのだから。”

(ブログ:南薩日乗より抜粋)

 

ちょうど「読んた本が、どう自分の人生に反映されてるんだろう?」と思って1日を振り返っていたところでした。

”入り口の本”という言葉になにかしら通底するものを感じ、わたしなりの”入り口の本”を書いてみます。

 

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昼はパンとコーヒーと澁澤龍彦と。

澁澤氏の編んだ、語られた/記述された夢126編。

夢の記録が好きだから、興味深く読む。明恵上人、サン=ドニなど、「夢といえばこの人!」の名が連なる。

数年前に読んだ雑誌の夢特集で、ずいぶんいろんな初めての本を読んだ。(考える人:’13−2月号)あの時控えた「今後読みたい夢記述本リスト」はどこへ行ったんだろう?

そうそう、先日の古書目利き市で、お客様の買われた「さかしま/ユイスマンス」を見て浮かんだ、『あー、それ読もうと思ってたけど、なんでそう思ったんだっけ?』が解ける。この本に収録されてて、読む本リストに挙げてたからだ。

歪で静謐な雰囲気がたまらない。(夢のかたち/澁澤龍彦

 

帰巣するカラスたちの鳴き声がする夕方。

冷蔵庫に保存しておいたキャベツの外葉を取り出す。ざくざく太め千切りに。芯はみじん切り。半分は飴色玉ねぎと一緒に軽く炒めて、半分は生のまま挽肉にいれる。玉ねぎも半分は生で。(きのう何食べた?4巻【煮込みハンバーグ】)

ジュンジューンといい音して透明の肉汁がでてハンバーグが完成。

わ、ほんとだ。ゆっくり火が通ったキャベツの外葉が、やわらかくって甘い!(「使い切る。」レシピ/有元葉子【キャベツの外葉のメンチ】)

いつも外葉捨てるのもったいないなぁと思ってたけど、これからは使う、否、使い切る!

 

もひとつ、鮮やかな赤の梅干しと薄切りラディッシュをあえて、梅ラディッシュ。はじめて組み合わせたけど、常備菜決定!色もきれいだし、ごはんと食べたら咀嚼が間に合わないほどおいしい。

これは残りのラディッシュも切って漬けとこう。梅干しをガラスジャーから取り出して…つるん、びしゃーん。

手が滑って鮮烈な赤い汁と梅が流しを伝って、床に…

「ああ胸 まるで血―」というあのシーンが浮かぶ。

彼女は苺でわたしは梅干しだけど。(いちご物語/大島弓子

 

まだお店をしていた時に教えてもらった漫画。(オトメの帝国/岸虎次郎

なんだかわからないけど、何度読んでも泣く。そしてみんなかわいい。姿も心も。

とくに響いたのが9巻の第115回「ふたりの観覧車」。

『あたしの大事なあーちゃんを あーちゃんもいっぱい褒めてあげて』ってとこ。

よし、わたしも自分を褒めよう!と、ちょっと前にイベントが無事終わったことを祝して、鯛めしを炊いた。ちょっとかたかった。

 


このような顛末でした

説明しますと、家の中に蛾がいたんです!!
虫発見器の異名を持つ猫。うちのぼんやりさん代表、白猫が見つけて、カサバササササーーッと飛んできたんです!!
もう、Gなのかなんなのか分からないまま即パニックに。

※Gとはその名すら口にしたくない、代表的害虫の頭文字です。
で、天井と壁の直角部分に落ち着いたのをようやっと見て、蛾と判断しました。
(でもよく見てないからちょっと自信ない)

 

5儷の黒っぽいので、我が家にあるのはG対策の殺虫剤のみ。

蛾を求めてうにゃうにゃなく白猫を閉じ込めて、どうするか考えた末、写真のようになりました。
つまり、ごみ袋で覆ったのです。

 

 

殺虫剤→天井付近にいる蛾にうまく使える気がしない
叩く→たまさかうまくいったとしても、その後の処理ができそうにない

 

できれば窓から逃がしたいけど、誘導できそうにないし…
じゃあ、そこから動かないようにすればいいんだ!ということで、『ごみ袋で覆う』ことになったのです。

見たくない。でも、姿が見えないのも恐ろしい。見えずに音だけするのはもっと怖い。でも隠したい。(以下堂々巡り)
という人間の心理も実感できたできごとでありました。恐怖譚の基本心理ですね。

しかし、蛾とはいえ、生きている存在の死を願うのは、3mのガーゼを飲み込んでいくような嫌な気分のするものですな。

 

というのを2日前に書きました。で、現在。

1度だけ袋の中で飛び回って、カサカサいってました。その後は音沙汰なく、まだ袋は設置したまま。

人間慣れるもので、この袋の下を通るとき素早く駆け抜けていたのですが、だんだんと存在すら気にならなくなりました。

視界に入ったら、「あ、そうだった。蛾がいるんだった」くらいのもんです。

 

ちょっと話飛んで。

詳細は忘れたのですが、夫の両親と同居している夫婦の「妻」が餓死した(させた)という事件がありました。

(記憶で書いているので、家族構成や詳細は間違っているかもしれません。)

それを読んだときに、「人間の心理として、けっして小さくはない妻の姿を餓死するまで無視することが可能か?」と不思議に思いました。

しかし、今回の蛾に翻弄されたことで、その心の動きがややわかった気がします。蛾で!!

 

彼らは、最初は虐待して家から出さないようにしていました。その後彼女が衰弱してきて、どこかで「これは後戻りできないから隠すしかない」というポイントがあったのではないでしょうか。

ある1室を開かずの間のようにして彼女を閉じ込め、存在自体をなかったことにする。

「ドアを開けたらいなくなってればいいのに」というような心理が強く働いていたら、普段の生活で彼女のことを思い出さないようにすることは、そんなに難しくないと思います。

音や声がした時に、「あ、そうだ、妻(嫁)がいるんだった」と思い出す程度だったのでは?

どこかのポイントで、相手を人間として見ず、相手に対する感情を遮断することで”物”として見る。

様々な犯罪では、実行するときにこのような感情になるのだと思います。

 

結局わがやの天井にいた蛾はお亡くなりに…

行為にかなりの開きはあるとはいえ、近しいことができることに自分の業の深さを感じました。合掌。



                

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